認知症講話10/18【治る認知症とは何か❓️】認知症じゃないけれども認知症とそっくりな病気になった場合、的確に診断されれば確実に治ることがありえます。

 

 

皆さんおはようございます、ねこまくりです。

 

月一回の認知症講話、今月は【治る認知症】の話です。

 

ワタクシの所属する研究会においても、河野和彦先生の著作物がありますが、今回は伊古田俊夫先生の40歳からの「認知症予防」入門の本を小医が分かりやすくご説明申し上げます。。。

 

 

 

【治る認知症】とは何か

 

認知症は治らない、治すことができない病気である。

 

できることは【発症の先送り】である。

 

とは繰り返し指摘してきました。

 

【治る認知症】とは、認知症とそっくりな症状が現れる脳や身体の病気を指した言葉です。

 

的確な診断で見つかれば確実に治りますので、是非知っておいて頂きたいと思います。

 

治る認知症の代表例としては、内科の病気では、【甲状腺機能低下症】【ビタミンB12欠乏症】が、脳の病気では【特発性正常圧水頭症】が挙げられます。

 

甲状腺機能低下症

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(出典:nagasaki-clinic.com)

 

この病気に苦しんだノンフィクション作家の手記が参考になります。

 

『一歩でも家から出ようものなら帰り道さえ分からなくなる。待ち合わせの日時や場所も忘れ、(中略)今考えていることを次の瞬間には見失う。記憶の箱の底が抜けたような状態というのか(中略)的確な診断と治療を得られてからは、回復はあっけにとられるほど早かった』

 

         (向井承子「国益としての健康」『現代思考』2015年3月号)

 

甲状腺機能低下症は女性に多い病気で、甲状腺ホルモンの薬を飲めばあっという間に改善します。

 

物忘れと同時に、身体の強いだるさ、手足のしびれ、貧血などがある場合には内科を受診し、甲状腺ホルモンやビタミンB12の血液検査を受けましょう。

 

ビタミン不足による認知症

 

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(出典:wakasanohimitsu.jp)

 

治る認知症の1つにビタミンB12欠乏症があり、広く知っておいて頂きたい病気の1つです。

 

ビタミンB12不足は、胃や小腸を広範囲に切除する手術を経験した人や、極端な偏食の人に生じます。

 

徐々に悪化していくため、通常の認知症として扱われることも少なくありません。

 

B12は意外にも野菜にはあまり含まれていないので、菜食中心の人は高頻度でB12不足になる可能性があります。

 

B12を豊富に含む、卵や乳製品などをしっかり食べましょう。

 

B12欠乏症は、注射や飲み薬でB12を補充することで改善します。

 

手術歴がある人などは、B12を測る血液検査を受けておきましょう。

 

野菜は認知症の予防食として有名ですが、野菜だけで予防できるわけではありません。

 

認知症の予防食としては、野菜のほかに海藻や魚介類、大豆製品、乳製品などが注目されていますので、バランスよく食べるようにしましょう。

 

特発性正常圧水頭症

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(出典:houseikai.or.jp)

 

特発性正常圧水頭症は、物忘れと歩行障害、尿失禁の3つの症状が出る病気です。

 

比較的簡単な手術(脳室ー腹腔シャント術)で症状が改善することがあるため【治る認知症】の1つに数えられています。

 

脳室は脳脊髄液(髄液)で満たされていますが、髄液が溜まり過ぎた状態を【水頭症】 といいます。

 

特発性正常圧水頭症は原因不明で髄液はゆっくり溜まり、髄液圧が上昇しない特徴を持っています。

 

この病気になると、新しいことを覚える力や思考のスピードが落ち、素早い対応が出来なくなります。

 

足を左右に広げて床を擦るように歩き、転びやすくなります。

 

症状はゆっくりと悪化していきます。

 

この病気は、アルツハイマー型認知症や、パーキンソン症候群などを併発することがあり、これらの病気を併発している時は、手術をしても良くなりません。

 

この病気が心配な場合は、早めに脳神経外科を受診して下さい。

 

 

 

最後までお読み頂きありがとうございます。